• お酒のお話【カルヴァドス】

    カルバドス(Calvados)について
    カルバドス(Calvados)とは、フランスのCalvados地方で作られている、りんごから作った発泡酒であるシードル(Cider)から作る、蒸留酒です。
    ぶどうから作ったワインを蒸留して作れば、ブランデー。
    リンゴから作ったシードルを蒸留して作れば、カルバドス。
    ですから、カルバドスとはブランデーのように、お酒の種類を示す言葉であり、特定の銘柄を示している言葉ではありません。
    また、カルバドスという名称を使うには、フランスでの取り決めがあります。
    フランスのCalvados地方で、2年以内の若いシードル(つまり香りが強いシードル)を蒸留して作ったものだけが、カルバドスという名称を使うことができます。
    このような取り決めからわかるように、カルバドスは香りを大切にしたお酒で、飲んでからも口の中がリンゴの香りに満たされます。味は、ブランデーと同じ40度の度数ですので、若いカルバドスほど刺激的な感じがあります。
    カルバドスの飲み頃は10年くらいからではないでしょうか?カルバドスはあまり保存に耐えないので、100年クラスになるとお酒としての状態が悪いものがあります。50年くらいまでであれば、問題は無いでしょう。
    他の地域でリンゴから作られた蒸留酒は、アップルブランデーと呼び、カルバドスとは区別されています。有名なアップルブランデーには、アメリカのアップルジャックがあります。カルバドスとは異なり、甘い味が強い、アップル.リキュールという趣があります。カルバドスベースとして有名なジャックローズというカクテルは、本当はアップルジャックベースのカクテルです。アップルジャックは、上品な味を指向するものが増えてしまい、その特徴が失われつつありますが、一部には昔からのアップルジャックが作られているようです。ただ、日本には輸入されていませんし、アメリカでも見つけることは困難です。
    日本でもかつてニッカが作っていたXOの白ボトルは、アップルブランデーでした。ただ、日本のリンゴは味はいいのですが香りがほとんどしないため、カルバドスとはまったく趣の違うお酒でした。
    カルヴァドス
    80年前に蒸留されたカルヴァドス。どこかしょう油に似たような樽の香りで、フレッシュ(?)なカルヴァドスとは結びつかないほどの重厚さ。1ショット○千円はします。

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